【収入事情】ダンサーという職業について
こんにちは、リーマンタップダンサーのケイです。
突然ですが
ダンサーとして食べていきたいと考えたことはありますか?
有名アーティストのMVやミュージカル、舞台、映画などでダンスと出会い、憧れ、ダンサーを目指す人も昔に比べて、増えているのではないでしょうか?かく言う自分も北野武監督の映画「座頭市」のラストシーンに感動し、タップダンスを始め、ダンサーを目指した一人です。
しかし、皆さんが思っている通り、ダンサーとして食べていく事はもちろん簡単ではありません。
今回はダンサーの収入事情などにも触れながら、自身のこれまでの経験や実際にダンサーから聞いた話に基づき色々と書いていきます。
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◆ダンサーは稼げない?
まず、知ってほしいのは、ただ人前で踊るだけでは稼げる金額に限りがあるという点です。たいていの場合、ステージ出演料(ギャラ)があったとしても、それまでのリハーサルで掛かったスタジオ代金や衣装代などの出費を考慮すると少し利益が出るか、または赤字になります。ノーギャラなんてことも全然あります。
この後でダンサーの収入源や金額相場などについても触れますが、実際にダンサーとして活動してゆくと、まず生活面で苦しい場面が必ず出てきます。
ダンスが好きで仕事としたいのであればダンスを踊って稼ぐだけではなく、好きなダンスを通じてどんな稼ぎ方があるのかを真剣に考えていく必要性があります。
◆ダンサーとしての収入源は?
ヒップホップなどストリートダンスやタップダンスやコンテンポラリーなどのモダンダンス、バレエ、社交ダンスなどダンスには色々な種類があります。
その中でダンサーとして活動している人たちはどのようにして生活費を稼いでいるのでしょうか?中には、年間で1,000万円以上稼ぐスーパーダンサーもいることは確かですが、職業として目指していくにはあまり現実的ではありません。
一般的なダンサーの収入源は、レッスンなどの教えがメインです。他にステージ出演料、ジャンルによっては他に大会での賞金や、有名アーティストのツアーバックダンサー、振付・演出料、CMやTV、映画、雑誌などメディアの出演料、スポンサー収入があります。しかし、メインキャストとして扱われない限りその他大勢ではギャラは期待できないでしょう。あくまで下積み、ステータスになると割り切って出演していくしかありません。
余談ですが知人のバレリーナは海外の劇場に勤め、公演をこなし給与を得ていたりするそうですが、日本の劇場では公演数が少なく給与も低いそうです。
◆レッスン料などいくら位もらえるの?
インストラクターとしてレッスンや教えをすると、1レッスン当たり固定性であれば2,000~5、6,000円程、歩合制であれば、一人当たり500~1,000円程、がおおよその相場になります。もちろんスタジオによって様々ですので一概には言えない部分もありますが。
個人レッスンだと1時間当たり5,000円~(個人差あります)。
ステージ出演料は一概に言えませんが10,000~25,000円程が相場でしょうか。出演時間や拘束時間によってもかなり変動はあります。また、出演を決めてから謝礼という形で支払われる場合も多々あります。
◆ダンサーの働き方
上の相場で考えればダンサーが月20万円を稼ぐとなると、単価が5,000円とすると1か月に40レッスン必要な計算になりますが、実際には並行してステージやリハーサルや自主練をしていたり、ダンススタジオも限りがあるし、イントラも沢山いるのでそこまでクラスを持たせてもらえません。そのため、ダンサーは別でアルバイトなどをして何とか生計を立てている人がほとんどです。
プロ、先生といわれるダンサーでも普段は週5でアルバイトをして、週に2,3回ほどレッスン、空き時間などを利用してリハーサルや練習をしてステージ、舞台に出演するというようなダンサーが実際はかなり多いです。
インストラクターとかダンサーという響きは良いですが、収入面で考えるとフリーターと言われてもしかたないのが現実です。
月の収入としてはトータル頑張って16万~25万位ではないでしょうか?しかし、社会的な補償などなく、体を壊してしまえばそれに伴って収入も減るのでかなり不安定です。また、個人事業主となるので税金などの対策なども必要になってきます。
ダンスを本業に出来ている人は、その人口に対してごく一部の人たちだけであることを理解しておく必要があります。
◆ダンサーとは
これまで“ダンスで食べていくのは難しい”など、ダンサーを志している方からすれば否定的な内容になってしまっていますが、これは僕自身や周りのダンサーの経験談に基づいています。スポットライトを浴び、客席から歓声を受け、自分が大好きなダンスを教えたりメディアに出ることができて、それでいてお金がもらえる、なんてキラキラした世界を想像していました。
確かにそういう側面もあるのですが、実際にダンサーとして活動してみると思ったような生活を送ることができません。そしていつしか、その想像していた夢とかけ離れた現実に何のために踊っているのか分からなくなり、僕の場合はまともな生活が出来なくなり、心にも余裕がなくなり大好きだったダンスが嫌になりました。
ダンサーとして食べていきたいと考えた時、具体的にどうやって稼いでいくのかという点について真剣に考えて“これなら生活できる”と言えるものが見えた時、それをいつまでに達成するのかということを定めて、達成できなかった時の事までしっかり考える事をお勧めします。
そして問いたいのはどんなダンサーになりたいのか?という点です。絶対にダンス一本で食べていきたいと考えるならそれも良いと思います。そこでしか得られないものもあるでしょう。
でも、もしオンリーワンなダンサーになりたいとか、ダンスが好きな仲間と一緒に楽しみたいとか、先生をやってみたいという様な内容であれば、わざわざプロのダンサーで食べていく必要はありません。それらはダンスを本業にしなくても叶います。
もし漠然と、ダンサーとして食べていきたいと考えているならもう一度真剣に考えてほしいと思います。
◆まとめ
いかがだったでしょうか?実際にダンサーとは格好良い響きがありますが、その現実は厳しい世界です。
漠然とダンスが好きで、気持ちではだれにも負けない!好きを仕事にできたら最高じゃん!なんて考えているとある時に壁にぶち当たります。
それが悪いということは全くないですが、壁にぶち当たったときにダンスを通じて自分はどうなりたいのかを改めて考えてみる必要はあるかもしれません。
みいつけたのタップダンスの回を見て生計について気になってこちらにたどり着きました
楽な道ではないのですね
勉強になりました
あと個人的に共感できたのは本業にしなくてもやりたい事はできる、と言うところです
これは私も感じている事ですがある程度の分野で言えることですよね
興味をもっていただいてうれしいです。
確かに楽な道ではないかもですが、続けることが何より大切だと思う今日この頃です。
本業でなくても十分ですし、やりようはいくらでもあると思っています^^